2010/08/26

アートと音楽

瀬戸内国際芸術祭に行って来ました。

瀬戸内の7つの島々をアートの舞台とし、世界中から100人以上のアーティストが集まり、それぞれの地域の特徴を生かしてアートと島を連結させている芸術祭。

今回は芸術祭の核となっている島、直島を訪れた。高松からフェリーに乗って50分。巨大なカボチャなど島の至る所にアート作品が点在。そして何よりも大自然の美しい景色。ほんとに素敵な場所でした。
特に印象的だったのはクロード・モネの「睡蓮」が展示されている地中美術館。他にジェームス・タレル、ウォルター・デ・マリアの作品を展示。
設計、建築は安藤忠雄氏によるもので「光」をテーマにデザインされているそう。それぞれの作品が本当に興味深く、自然光の取り込み方を工夫してより作品を際立たせているのが印象的だった。

2日目には香川の2つの美術館を訪れた。なかでも千住博氏の光る滝の絵は圧倒的に素晴らしかった。

多くのアート作品に触れて大満足の2日間でした。
今回は主に「現代アート」とよばれる分野の作品を中心に観て来ました。
この分野の作品を観ているとそれぞれの作り手の方たちの熱意や感性、どこまで深く自分の作品を追求していく姿勢に強く感銘を受けました。
僕ら音楽をする人間にとって、これほど強烈に個性を打ち出して行く様は影響を受けざるを得ませんよね。
まだまだ音楽ではそこまで行ききって作品を作ったり、演奏している人が少ないように感じます。

やはり自分の個性を磨き上げ、感覚を研ぎ澄まして演奏して行くべきだと思います。

ただ、残念なことに音楽の教育に携わっている人たちのなかに「君の個性はいらないよ。みんなに溶け込みさえすればいいんだ」といって「個」を必要としない、むしろ邪魔な要因として教育している人たちが多々見受けられます。僕の生徒の中にもこのような言葉を言われ、悩み、自分を見失いかけている子がいます。
本当に馬鹿げていると思うけど、これが現状というのも事実です。
調和、協調することは自分を押し殺して合わせることではないと思います。
お互いが思う存分感性を発揮した状況ではじめて調和が生まれると思います。

この直島のように、大自然の圧倒的な美しさとそれぞれのアーティストたちの感性、個性が合わさる。この2つの異なる「個」が合わさることによって調和が生まれ、人は感動することが出来るのではないでしょうか?

素晴らしい体験に感謝です。

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